同一の遺言者が作成した遺言書が2通あり、その内容が異なる場合には、作成年月日の後のものが有効されます。
すなわち、遺言はいつでも、何度でも書き直すことができます。
また、次の行為をした場合には、その抵触する部分は撤回したとみなされます。
遺言の取消権は放棄することはできず、遺言に取消権を放棄する旨の記載があったとしてもその遺言の取り消す自由はなお遺言者に残ることになります。
遺言には法的な効力はないものの、財産を特定の人に引き継がせる理由や葬式の方法などを加えることができます。
これを付言事項といいます。
付言事項には法的な効力はありませんが、遺された家族へのメッセージとしての効果があります。
相続対策として必ず登場する遺言ですが、その遺言、本当に大丈夫でしょうか???
遺言があったばっかりに逆に相続争いに油を注ぐことに…なんてこともあるようです。
…なんて他の兄弟の疑心暗鬼を招くことになったりしたらまとまるものもまとまらなくなってしまいます。
そんなときに大切なのが、この家族へのメッセージである付言事項。
なんといっても遺言は家族に対する最後の手紙なのだから、ただ事務的に●●と○○は長男に、××と▲▲は長女に…なんて書いただけでは気持ちが伝わるとは到底思えません。
それよりも、長年連れ添った妻には「感謝の気持ち」を子供たちは自分の死後の家族を自分に変わって守って欲しいという「愛情」を一言添えてみてはどうでしょうか?
どうしてそんな遺言を遺したのか、これからどうして欲しいのか。
そんな想いを遺言という手紙に込めて、家族に遺しましょう!
「財産よりも気持ちを遺す」、それが本当の遺言ではないでしょうか?