税理士法人横浜パートナーズ ホームページ

新着記事

相続前後での対策の違い

相続対策というと事前の対策が重要ですが、相続発生後にも必要な対応や効果がある対策があります。

相続前の対策

相続対策は、直前にやってすぐに高い効果がでる対策ほど税務リスクや投資リスクが高くなる傾向があります。

一発大逆転ホームランを狙うほど転落の可能性が高まるという性質があり、こつこつ1本ずつシングルヒットで時間をかけてつなぐ意識が相続対策では重要となります。

70歳、80歳からの対策よりも50代60代からでも早すぎるということはありません。

これからの人生では、今日が一番若い日であるという言葉もあります。

つまり、思い立ったときが始めどきです。

生前贈与を利用した節税

生前贈与の対策の特徴として次のようなものがあげられます。
また、生前贈与の特徴については、
こちらのページにも紹介しています。

  • 基礎控除(110万円)を使ってコツコツ贈与を行う。
    ※連年贈与や偽装贈与とみられないように、確実な証拠(預金通帳を通して振り込む/贈与契約書を作成する)を残し、通帳や印鑑は必ず受贈者が管理させるようにする。
  • 住宅取得資金贈与の非課税特例を活用する。
  • 結婚期間20年以上の配偶者への居住用不動産の贈与(基礎控除を含めて2,110万円まで非課税)を活用して贈与する。
  • 相続時精算課税制度を活用して贈与する
     (特に、高収益物件や自社オーナー株などが有効)
         

生命保険を利用した節税

生命保険を活用した相続対策として次のような方法が考えられます。

生命保険については若い方しか加入できないというイメージがありますが、貯蓄性の高い一時払い保険であればある程度の年齢まで加入が可能なケースもあります。

  • 納税資金や分割資金として終身保険に加入する。
  • 非課税枠(500万円×法定相続人の数)を最大限活用する。
  • 生前贈与した現金預金で子に保険をかけさせる。
    (親が死亡したときに払い戻されるものを選べば、相続発生時に納税資金対策などで利用できる。)

保険の活用による対策のメリットとして相続税の節税だけではなく、遺産分割や手続き面でもメリットがあります。

死亡保険金は相続税の対象となるいわゆるみなし相続財産ですが、民法上は受取人固有の財産とされています。
したがって、受取人が指定されていれば遺産分割の話し合いなしに受取が可能です。

配偶者の老後資金の確保や、兄弟の中で発言力のない子供のためにある程度の資金を確保することが可能です。
遺言よりも簡単に財産の行き先を確定することができることになります。

そして、名義変更の手続き等の煩わしさも少ないため、相続発生後比較的すみやかに現金を手にすることができるというメリットもあります。

土地を有効活用しつつ、評価の引き下げを行う。

  • 土地について、貸家建付地の評価減を行う。
    →アパートの敷地として利用することで20%前後の評価引き下げが可能となる。
  • アパートを建築することで建物についても貸家としての評価減が利用できるため30%~40%の評価減が可能となるほか、建物の建築価格に比べ固定資産税評価額が割安になるため、現金で持つのにくらべると大きく評価を下げることが可能となります。
  • 毎年の所得税や住民の負担の軽減と相続財産の増加を防ぐため、親の土地の上に子や子が主宰する不動産管理法人に建物を建築させることを検討するとよいでしょう。
  • 小規模宅地の評価減(貸付用)を活用できる土地を最低限確保する。      

相続発生後の対策

土地の分割方法を検討する

土地の評価は原則として地目ごと、利用区分ごと、取得した人ごとに評価することになります。

したがって共有でまとまった土地を相続するよりも分割して細かく相続したほうが評価が下がるケースがあります。

但し、不合理な方法による分割は相続税の回避を目的とするものとみなされ、認められないケースがあるので注意が必要です。

また、逆に共有の大きい区画で相続したほうが、広大地の特例を使える場合もあることから、遺産分割は評価に与える影響を考えて行う必要があります。     

申告期限までに分割を終了させる。

相続税の特例には、申告期限までに分割することが条件となっているものがいくつかあります。

したがって、特例の適用を考えているなら申告期限までに分割を済ませましょう。

※但し、申告期限から3年以内に分割が整った場合には一定の手続きを踏むことにより特例を利用できる場合もあります。

小規模宅地の特例や取得費加算を考えた分割を検討する。

相続税の申告期限から3年以内に相続財産を譲渡すると納めた相続税額のうち一定額を取得費に加算されます。自社株を発行会社に譲渡した場合にはみなし配当課税されないというような特例もあります。

また、土地が複数ある場合などは、一次相続と二次相続の2度にわたって小規模宅地の評価減が適用できる組み合わせで遺産分割するとよいでしょう。

例えば、一次相続ですべての土地を子供に相続させると二次相続では小規模宅地の特例は適用できないことになってしまいます。

配偶者は配偶者の税額軽減などがあるため小規模宅地の特例の意味がないケースもあるため、二次相続のシミュレーションなどを行ったうえでの分割が望ましいでしょう。

二次相続も考えて、非課税財産などは子が相続する。

生命保険や退職金などの非課税財産や香典(相続税も贈与税もかからない)などの現金収入は、二次相続(被相続人の妻、相続人親子の中では母の死亡時)などを考えて子が相続すると良いでしょう。

退職金などは受取人の順序が既に決まっている場合もありますが、生命保険などは受取人を生前に変更できる場合が多いと思います。

一次相続でお子様の相続税の納税資金が不足するケースや二次相続で高い税率の相続税が予想される場合には生命保険の受取人の確認は必須の事前対策といえるでしょう。

高収益物件は所得税や住民税の税負担を考慮して分割する。

所得税や住民税は超過累進税率により課税されるためもともとの所得が高い人が相続すると最高税率(所得税45%、住民税10%で合計55%)で課税される危険性があります。

相続後の所得分散を考えて分割することも節税の観点では重要になります。     

公式ブログの新着情報